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風邪だと思ってたんですが💧 -悪性リンパ腫闘病記-

人生で初めての入院生活。自分、家族、仕事、人生とは⁉入院生活で感じた事や闘病記録、家族との過ごし方、趣味や特技の事を綴っていきます。

とある病人の歌

『悪性リンパ腫』告知されてから何日も動き出すことが出来なかった。上を向くことも、前を見ることもすべてあの日に消えたと思った。私に残されたものは何か。

そう考える日々。ふと、机の上に置いてあったペンとノート。

小学生の時に担任の先生に褒められた作詞。

思わず、ペンを手に取りノートに書きだした。

 

幼き私に勇気と自信をくれた。褒められたという事。あの時の喜びや感動が今の私に勇気をくれたのかもしれません。絵や写真や鉄棒や泳ぎ。あの時に褒められたことが勇気をくれるかもしれません。

 ペンで書かれる文字が少しずつ私に力をくれた。白い紙が文字で満たされる事に喜びをおぼえた。

 

とある病人の歌。

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『頑張ることは簡単なんだ。あきらめたり、飲み込んだりするのが辛いんだ。』

 

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『子供の頃、お父さんが死んだらどうしよう?お母さんが死んだらどうしよう?

そんな事を考えて悲しくなった。でもそこに現実味はなく、そんな馬鹿なって打ち消せた。うちの子はどうだろう。僕はもうここに2か月もいる。十分すぎるだろう。そう思うと涙が出る。申し訳ない。ごめんね。』

 

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『昔は泣けない日々があった。今は泣かない日はない。』

 

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『スマホの写真を見る。写真に写る自分が羨ましい。ぶっきらぼうに写ってる。笑顔でもない写真。今の自分とは違う健康な自分。そんな自分に戻りたい。』

 

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『僕の体を血が流れる。醜く、汚く、この命を脅かす血が。両親から授かった清らかで美しかった血を私が汚した。浄化するのは、薬か希望か。』

 

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『目覚ましもならず、携帯電話もならず、メールも来ない。日に三度の飯を食らい。暗くなれば電気をつけ、明るくなったらカーテンを開ける。起きたくなくても目は覚め。眠たくなくても目を閉じる。暖かいのか寒いのかもわからず今日が何曜日かも知らない。生きてる実感がないんだろうな。』

 

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『雨が降っている。心地いい。泣いても良いんだよ。雨粒が言ってくれている。泣きたい時はみんな泣いていいんだ。雨粒が言ってくれている。雨の中なら素直に泣けるかな。』

 

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『病室のベッドの上で誕生日を迎えた。祝福の言葉もなく、プレゼントもご馳走もケーキもない。嗚呼、そうなんだ誕生日って生まれたこと、生きてることに感謝する日なんだ。お父さん、お母さん、ありがとう。』

 

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『妻を愛してる。子供を愛してる。家族で過ごす。家族で食べるご飯。家族で入るお風呂。ごく普通の特別な日常。妻が愛おしい。子供が愛おしい。家族で過ごす場所。特別な場所。』

 

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『パパだって泣くんだよ。パパだって声を出して泣くんだよ。泣くのは恥ずかしいことじゃないんだ。ママに怒られて泣くよね。パパと自転車の練習をしてて乗れなくて悔しくて泣いたよね。悔しいんパパも。自分が可哀想だから泣くんじゃない。くやしいんだパパは。だから泣くんだ。泣いたら頑張れる。涙がパパを強くしてくれる。

 

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『僕はここにいるよ。病気だけどね。僕はここにいる。一円も稼げないけどね。ごめんね。君の役に立てなくて。家族のために出来なくて。でも、ここにいるんだ。病院のベッドの上だけど。ここにいるんだ。』

 

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『知るという事は喜びが増える事。知るという事は悲しみが増える事。知らないことは成すすべなく受け入れざるを得ないという事。知るという事は立ち向かえる事。知らないまま怯えるのか。勇気をもって立ち向かえるのか。』

 

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『人殺しのナイフが悪いんじゃない。人が悪いんだ。腹が減って物を盗む子供が悪いんじゃない。環境が悪いんだ。公害に侵された魚を食べて病気になったって魚が悪いんじゃない。人が悪いんだ。僕はガンになったよ。僕が悪いの?』

 

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『喜びなんて何もないよ。辛いことばっかりじゃん。楽しいことなんて何もないよ。いつもベットの上だし。テレビ見ててもバカバカしいし。笑う事なんてないもん。痛い事ばかり、辛い事ばっかりじゃん。我慢して我慢して泣いたっていいよね。怒ったっていいよね。それくらいいいよね。』

 

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『目が覚める。夢じゃなかった。病室のベッドだ。僕は病気だ。ため息が出る。一日の始まり。』

 

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『痛いという事は生きてる証。暑いだって寒いだってそう証。毎日毎日痛いよ。毎日毎日苦しいよ。生きてるからね。死んだら痛みもなくなるのかな。生きたいから耐えれるの?繰り返し繰り返しの日々。自問自答。不安と苦痛は増すばかり。でも生きよう。だから耐えよう。みんなが待ってるから。』

 

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『細胞が生まれたよ。分裂を繰り返し、また生まれた。真新しい細胞。無垢な細胞。でも、、、望んでないんだ。この誕生。嬉しくないんだこの生命。悪性腫瘍。生まれながらの憎まれ役。憎まれっ子にはばかる。』

 

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『近かったものが遠くなっていく。感じられたぬくもりが、傍に合った愛情が、傍にあった夢が。親しければ親しいほどに、愛していれば愛おしいほどに遠くなっていうような気がする。距離の問題?時間の問題?僕はここにいるよ。しばらくここにいる。』

 

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『疲れたんだきっと。僕は疲れたんだ。人間として生きることに。頑張ったよね。頑張ったよ。誰も知らなくても、自分は分かってる。だからさ、神様がさ、ちょっと休もうかって病気にしたんだ。そういえば、つかれたなぁ。』

 

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『君をこの手に抱いたとき、パパは泣いたんだ。それを見てママも泣いた。パパのママが死んだときパパは泣いたよね。それを見て君が泣いてママも泣いた。君が喜ぶ時も、君が悲しむ時もパパは傍にいたいんだ。生きてても、死んでても。ずっとそばにいるよ。』

 

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こんな詩をつらずらーっと書いてて時は過ぎ、私の中でも少しづつ変化が芽生えました。本当に少しづつですが。私は結婚しており、子供も居ます。『悪性リンパ腫』と告知された時に、独り身だったら良かったなとか、おじいちゃんだったら良かったなと思いました。独り身だったら、自分が居なくなっても良いやって思いましたし、おじいちゃんだったら諦めもつくかなって思いました。今思えば、自分勝手な考えで、もし、その状況の方が居れば大変失礼な思いでした。

 

同じ入院患者の男性と初めて喋った時に独身で一人暮らしで年も私よりはまだまだ若い。話をしているうちに、いたたまれなくなりました。私より若く、結婚も子供も居ないのにこんな病気になってって。ご年配の方と話したときにも、まだまだやりたいことがあるとか、その患者様の奥様が一人残されるのは辛いとおっしゃる姿を見て、なんて自分は浅はかで自分勝手な考えをしていたんだろうと恥ずかしくなりました。

 

みんな頑張ってる。病気の人もその家族も。自分も健康な時だって頑張ってたじゃんて。

 

『悪性リンパ腫』やガンって何時なるか分からないんですよね。大けがだって、精神的な疾患だって、事故やトラブル。傍から見たらあの人のあれは、まだましよって思うかもしれませんが、本人にとっては重大な問題なんですよね。

 

お財布落としたとか、猫が逃げたとか、好きな人に振られたとか。問題も悲しいことも人それぞれ。

 

人間状況も環境も違う。これは大前提で、そんなの関係なく、大きな問題が出てきてしまう。みんな、大変なんだな。みんな、頑張ってるんだな。自分だけが、辛い、悲しい、孤独って思ってちゃダメなんじゃないか?!そんなことの積み重ねで少しづつ勇気が芽生えました。

 

いまでも、子供の頃にいじめられてた時の夢を見て泣いて目が覚めることがあります。もう、とっくに40歳過ぎてるのに。

 

でも、それだけ壮絶だったんでしょうね。小学校3年生から中学3年生まで。毎日毎日飽きもせず。いじめる方もそうだけど、いじめられる方もそうですよね。ずっと孤独で、誰にも助けてとは言えませんでした。休み時間も誰とも遊ばず、校舎を只々歩いてました。そんな少年時代。

 

今でも夢を見る。今更どうしようもないのに。多分、私は未だに心から悔しいんだと思います。あの時何もできなかった自分に。あの時、少しの勇気が持てなかった自分に。

 

今更、どうしようもないことですが、失敗したりもっと痛い目にあってでも勇気を出して、何かやれてたらって。結果論ですが。

 

そんな朝は思うんです今度あんな目に合ったら、いじめてたやつらを絶対ぶんなぐってやるって。

 

こんな病気になって、いまさら、後悔はしたくないんで、やりたいことはやって、言いたいことは言えればいいなぁって思います。あの頃の自分は勇気がなくてその場所から抜け出せなかったけれど、今の自分はあの頃よりは勇気がありそうです(笑)

 

いつかはそんな夢見なくなるでしょう。そして、あの時頑張ってよかった思う日が来るでしょう。きっとそう思います。

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↑大好きな阿蘇の雲海を眼下に子供と走り回りたいなぁ

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。感謝いたします。

 

 

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